Q: このサイトを見て、実践しようか迷ってるものでございます。この質問内容でやろうかやらないか迷ってしまうんです。お忙しいかもしれませんがよろしくお願いします。
- 質問①
太り気味の中学三年生がやっても大丈夫なのか?
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質問②(この質問が最大の要因です)
バスケットボールを本格的にやっています。
そこで有酸素運動には脂質がとても有効というのはわかるのですが、バスケットには無酸素運動もあります。1対1で相手を抜くときやダッシュするときなどなどです。無酸素みたいな瞬発力の運動には糖分が必要とききました。低炭水化物ダイエットをすると瞬発力が減るのではないかと思ってしまいます。
A:
成長期のダイエット
成長期における減量は注意が必要かも知れません。成長に必要な栄養素をちゃんと補給しなければならないからです。ですが、もっと重要なことがあります。幼少時のある時期に肥満であると、成人後も肥満になりやすいと言われていることです。どういうことかと言いますと、成人になるまでのいくつかの時期には、脂肪細胞の数が増えやすいと言うことらしいです。
ですので、むしろ、未成年のうちに正しい食生活を身につけ、体重をコントロールするのが望ましいと考えます。
これは私見ですが、一般的な低カロリーダイエットよりも低炭水化物ダイエットの方が必須栄養素を摂取しやすいので、成長期の方にも良いのではと思います。ですが、極度の炭水化物摂取制限が何を引き起こすのかは、私自身未経験(大人になってからこのダイエットを実践したので、成長期における影響は未経験と言う意味です)正直分かりません。
ひとつの案として、少しずつ炭水化物摂取量を減らしていって様子を見るという方法が考えられます。「誘導ダイエット」をいきなり行わないと言うことです。
これも私見ですが、成長期でも「誘導ダイエット」を行っても問題ないと思います。
無酸素運動、有酸素運動
結論から言いますと、そんなに気にしなくても良いのではと思います(確かに気になる部分はありますが)。
アトキンス本によれば、運動は有酸素運動と非有酸素運動に分類されるそうです。無酸素運動というのは、非有酸素運動の一種だと思っていいと思います。
良くある勘違いに、「有酸素運動=脂質、無酸素運動=炭水化物(ブドウ糖)」というのがあります。良く考えれば分かるのですが、脂質を代謝するにもブドウ糖を代謝するにも酸素が必要です。これは、筋肉に蓄えられているグリコーゲンも例外ではありません。つまり、有酸素運動では、先ず筋肉内のグリコーゲンが使われ、そのあとに脂肪が使われると考えて下さい(大雑把ですが)。但し、ブドウ糖の嫌気的解糖というものがあり、一時的に酸素無しでエネルギーを取り出すことも行われます。良く「脂肪を燃焼させるには、20分以上の運動」と言われていますが、20分で有酸素運動に切り替わる訳ではなく、20分有酸素運動を続けるとブドウ糖代謝から脂質の代謝に切り替わると理解するのが良いと思います。
では、無酸素運動とは一体どういう運動なのでしょうか?
(全ての)細胞でエネルギーを使用する際には、ATP(アデノシン三リン酸)という物質を使用します。筋肉の収縮を起こすのもATPの働きによるものです。無酸素運動というのは、このATPを消費することと理解するのがわかりやすい思います。つまり、筋肉細胞にわずかに蓄えられているATPにより筋肉収縮が起きるのです。
筋肉の収縮に必要なATPですが、筋肉にはほんの僅かしか蓄えられていません。数秒分しかないとも言われています。なので、ATPを何らかの方法で合成しなければなりません。
細胞中のATPが無くなった際にATPを合成する手段として、嫌気的的解糖というのがあります。これは、筋肉中のブドウ糖(グリコーゲン)を嫌気的に分解してATPを合成するものだそうですが、同時に副産物として乳酸が発生します。乳酸が多くなると、血液や組織が酸性に傾き、最終的には筋肉の収縮が困難になるそうです。1~2分が限界とのことです。しかも効率が悪いのだそうです。
最終的には、ブドウ糖や脂質を有酸素的(好気的)に代謝してATPを合成することになります。つまり、ATPを合成するには、最終的には酸素が必要となると言うことです。
無酸素運動とは、本来ATPの合成に必要な酸素が足りない時に、その分の借金をしてエネルギーを取り出すことと理解すると分かり易いと思います。つまり、筋力トレーニングやバスケットボールでのジャンプやダッシュ、ボクシングのパンチなど瞬間的に大きなエネルギー発生を必要としている場合は、残っている(あるいは貯りかけた)ATPを使用して無酸素運動を行っているということです。最終的には使ってしまったATPを合成しなおすことになります。
嫌気的解糖の際にはグルコースが使用されるので、「低炭水化物ダイエット=無酸素運動は厳しい」と思われてしまうのかも知れません。が、本当のところはよくわかりません。筋力トレーニングや短距離走は嫌気的解糖が行われていると想像するに難くないのですが、バスケットボールやボクシングやサッカーの場合はどうでしょうか? ここら辺は生化学にも詳しいスポーツの専門家でないと正確に答えられないのではないでしょうか?
経験的には、低炭水化物にしたからといって途端に筋力が落ちたりしたことはありません。ちょっと気が向いた時に筋トレなどやってみたのですが、低炭水化物にしたほうがむしろ調子が良かったような気がします。
断言することが出来るほどの知識や情報を持ち合わせていないのですが、そんなに気にすることはないのではと思います。
サッカーにしろバスケにしろ何にしろ、豊富な運動量を誇る選手は(最終的に)他を圧倒します。多少瞬発力があってテクニックがあっても、足が止まってしまったらお終いです。足が動く選手は、多少下手でも、その豊富な運動量で何とかなってしまうこともあります。
アトキンス本の一部を引用します(アトキンス式 低炭水化物ダイエットp.294 一部漢数字を算用数字に変更)。
質問18: このダイエットは本格的に運動している人にも向いていますか?
回答: 持久力を高めるために炭水化物がよいと言われていましたが、最近、これが疑われるようになってきました。競輪選手に協力してもらって実験したところ、炭水化物7%の食事では80分も自転車をこぎ続けることができたのに、74%の食事では42分しか続かなかったのです。アトキンス式ダイエットを開始してから高脂肪の食事に慣れるまで2週間くらいかかりますので、その間は無理をしないでください。
豊富な運動量を実現したいのであれば、低炭水化物の方がよいのかも知れません。
スポーツ選手は4・3・3ダイエット(ゾーン)を
「やっぱり炭水化物摂取量を減らすのはちょっと…」と思われるのであれば、バリー・シアーズ博士の4・3・3ダイエット(ゾーン)をお勧めします。炭水化物の摂取制限は、アトキンス式よりは緩やかです。
しかも、シアーズ博士は、このダイエット法を運動選手に実践させ、オリンピックで金メダルを獲得させること(バルセロナの水泳)に成功したとのことです。フットボールやバスケットボールの選手9人による確認テストを実施した結果も記載されています。数行ですが、NBAのスター選手であったジェームス・ドナルドソンのことも書かれています。
食事革命 4・3・3ダイエット―肥満解消、病気予防、そして長寿をもたらす食事法は、パート1から5までの構成ですが、パート5は、「スポーツ選手強化と4・3・3ダイエット」となっています。
スポーツ選手については、とちらかというと、4・3・3ダイエットをお勧めします。
私も中学生(ちなみにバスケです)や高校生の頃は運動部に所属して、毎日練習に汗を流したものです。当時は(今でもですが…)、「運動=炭水化物」と考えられていたので、私も炭水化物を大量に摂取していました。今考えると恐ろしいです。もっと早くこれらのダイエット法に出会っていたら…。
食事革命 4・3・3ダイエット―肥満解消、病気予防、そして長寿をもたらす食事法
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ありがとうございます!
お忙しい中ここまで一生懸命返答してくださった事に感謝感激です!
どの専門科にきいても、炭水化物はあーだこーだ!とよい者呼ばわり。
脂質はあくもの呼ばわりとふざけた発言をします。
実は、4・3・3ダイエットはもっているのです。
やり方は書いてあるのですが、難しすぎます。
手の平スケールといっても目分量じゃやせません。調整して2週間やりましたが、やせませんでした。
自分は、体脂肪率は引退前は14%でした。今は、20%です(ちなみに男です)
選抜にも選ばれていたので、そんなに実力は変わんないのですが、
やっぱり(高校生になったとき)高校の先生にもいい体だといわれたいです(笑)
やはり低炭水化物ダイエットのほうがいいかもしれません。
なにより、あーだこーだいってるばあいでもまずやせなきゃ意味がありませんよね。
試してみます。
結果はご報告します。
これからもいろいろ質問や結果についてお話すると思いますが、
よろしくお願いします。
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選抜に選ばれてたのですか。それはすごいな。
私は弱小校のベンチウォーマーでした。
>実は、4・3・3ダイエットはもっているのです。
そうですか。なら、私の言いたいことはある程度はご理解いただいたと思います。
>やり方は書いてあるのですが、難しすぎます。
それは確かにそうかも…。プロスポーツ選手のように、トレーナや栄養士に食事の面倒を見てもらえるのであれば良いのですが。
ただ、気になるのは、アトキンス式は、いわゆる「デブ」を対象としたダイエットなので、スポーツ選手向きかどうかは、YESといい辛い面もあります。
それに、アトキンス式も、「炭水化物量」を正確に測らなくてはなりません。そういう面で難しさはあります。
>自分は、体脂肪率は引退前は14%でした。今は、20%です(ちなみに男です)
それはやばいな。
私は中3の時165cmで、引退前65kg→1ヶ月半後80kg。
高校では、増えた体重を活かすためラグビーに転向しました(←笑えねー)
油断すると、私と同じ失敗(?)をするかも知れません。
高校でも(バスケを)続けるつもりなら、時間を見つけてトレーニングを積んでおいた方が良いのではと思います。
>最初の3,4日間はふらふらするらしいですが、これは体がまだ慣れていないってことでよろしいんですか?
私自身も経験しました。そのうち慣れます。ひどすぎる場合は炭水化物摂取量を(少し)増やすのが得策のようです。
>あと、運動をしたほうが筋肉中のグリコーゲンはいち早くなくなるのでしょうか?
憶測ですが、おそらく早く無くなります。
そういう意味でも(繰り返しになりますが)時間を見つけて練習を続けましょう。
勉強を早めに終わらせ、30分でも良いので出来る範囲で体を動かすのが得策です。汗を掻いたらそのまま風呂に入り、就寝するのはどうですか?(もう、やっていますか?)
勉強も練習も、時間よりも量や質の方が重要です。だらだらと勉強しても仕方ないと思います(説教するつもりは無いのですが、私自身、失敗したと思っているので…)。
>これからもいろいろ質問や結果についてお話すると思いますが、よろしくお願いします。
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